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デニス・ブリヤコフ@スペースDo(続き) [演奏会]

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昨日の続きです。

さて1曲目はJ.S.Bach の無伴奏のパルティータです。
名曲であってそろそろ少しづつ挑戦してみようかなあと思っている曲ですが、エベレストより高く、道が見えません。

最初の音を聴いた瞬間、驚きました。
楽器が鳴り切っています。
あれだけのパワーで吹き続けたら遠からず金属疲労で鳴らなくなってしまうのではないかと思ってしまいました。

楽器は PS を使っていると聞いていますが、PS の音はこんな音だったかと意外でした。
悪いというのではもちろんないのですが、なんだか PS の持ち味と違うような気がして仕方がないのです。
あの吹き方ではゴールドの楽器を使った方が良いのではないでしょうか。

楽器の構えは口の中央でなくやや左側をリッププレートに当てているように見えました。


パルティータも難曲ですが、次の一柳さんの作品も超絶技巧が要求されますね。
次のチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトは献呈した相手に「演奏困難」と言われた事は有名ですが、その当時もしこの曲をフルーティストが見たら同じ事を言ったかもしれません。


チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトはブリヤコフ自身の編曲で原曲のニ長調をヘ長調に移調してあります。
これはヴァイオリンと音域が違う事が一番の理由でしょう。部分的にオクターブ上げたり下げたりするよりは音楽として自然だろうとは思いますが、聞き慣れた音と違うので最後まで違和感を拭えませんでした。

とにかくパワーと指と口が回る事には開いた口が塞がりませんでした。

休憩を挟んで後半はフランクのソナタです。
これもヴァイオリンソナタが原曲ですね。

難曲でピアノも難しいですが、最近耳が慣れている増永氏の演奏と比べると、どうも技巧が先に立っているという印象を強く持ちます。
これは前半の曲にも共通する印象です。


プログラムの最後はおなじみのベームのグランド・ポロネーズ。
しかしこれも愛聴盤の工藤重典氏の演奏に比べると表現という点で物足りなさを感じます。

アンコールは一曲目は Bach でしたが、聴き覚えのない曲でしたので曲名は分かりません。
二曲目はクライスラーのシシリエンヌとリゴードン。CD に入っている曲です。
三曲目はフォーレの「夢のあとに」。
いずれもブリヤコフ自身が作曲者と曲名を発表しましたが、一曲目の曲名は聴き取れませんでした。
面白かったのはフォーレはレにアクセントがある事、曲名は英語で言った事です。


というわけで全体的には評判通りという印象でした。
それにしても演奏が終わる度に「ブラボー!」とか「素晴らしい!」とか叫ぶ "ブラボーおやじ" がいたのには参りました。拍手も周囲とリズムが違って浮いていました。
何だったのでしょう、あれは?お店の人とは馴染みのようでしたが。


演奏会終了後、CD を買った人を対象にサイン会がありましたが、私は買わなかったのですぐ出ました。
その後木管楽器の売り場に行きましたが、意外だったのは大部分の人がそのまま帰ってしまって、楽器などを見に立ち寄る人が殆どいなかった事です。

時間がないとか連れの人と食事に行って印象を語り合うとか人それぞれでしょうが、私は目新しいものや珍しいものが並んでいないかという方に関心が向いてしまいます。

楽譜を二冊、掃除棒を一本買いました。
これについてはまた別に取り上げます。

写真は先日山野楽器で見た Altus の A18K(D)II 22GP です。
さすがグローバルに近い店舗ですね。
今度自分の楽器を持って行って比べてみたいです。


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